京都大学フィールド科学教育研究センター 芦生研究林一般公開 リレー講座

研究林散策や森のスケッチ教室、草木染体験、薪割り・丸太切り体験など様々開催されるワークショップの中からリレー講義という6人の講師による30分6限の講義を受講してきた。
一般参加者はざっと見て100人を超えていたと思われるがほとんどは天気もいい秋のさわやかな中、教職員同伴の散策に行っていた。
僕はこれまでこの森をさんざん歩いているので今日はおとなしく屋内で受講を選択。
以下、簡単にレジメ。
受講時は理解していたつもりが、帰宅してメモを読み返してみると何を思ってこの一行をメモったのかさっぱり思い出せない…

ちなみに「京都大学フィールド科学教育研究センター」には「森は海の恋人」の畠山重篤さんが社会連携教授として、また退官されたが元センター長に「森里海連環学」や「海遍路」の田中克さんがおられる。

1時限目
森と水の関係から                
講師 中島 皇

中庸。人間の一人勝ちは通用しない。
土地は子孫からの預かりもの(アメリカ先住民)

森林環境学
水、金、土、火、木  五行(地球) 木のみ生物
月、日          (地球外)

生物が環境を司る。
森は水と土からできている。
森と水の関係
・緑の貯水池 (保水力)
・緑の蒸発ポンプ (葉の裏から水分が蒸発している)
・緑の浄水器 (濾過機能)

森林の機能の階層性
・木材生産・保健休養
・水源涵養
・生物多様性保全
・土壌保全

レッドウッドの森

2時限目
シカは何を語る  
      講師 吉岡 崇仁

シカが食べない物
・トリカブト、バイケイソウ、オバアサガラ、テツカエデ

宮の森人工林防鹿棚実験
棚中と棚外の植物の成長の違い。
土の中には種がある。再生能力がある。
10年も経つと種が腐って発芽しない。再生能力がなくなる。

シカの口の届く範囲=ディアライン

3時限目
変わりつつある林業の姿     
      講師 長谷川 尚史

林業とは森林生態系の供給サービス
芦生の森を京大が賃借する時(約100年前)、芦生を杉とヒノキの森に変える契約を美山村としていた。

生態系サービス
 自然が人間に与えるサービス
生態系がうまく回ると
・供給サービス(食料・水・木材・繊維・燃料)
・調整サービス
・文化サービス
・基盤サービス

森林の意義
・災害防止
・水源涵養

林業の現状
・木材価格の下落 製材費(乾燥費)の上昇
・木材需給率30%
・2005年から上昇傾向
成長量(成長速度)は人工林が天然林を上回る。
林業は太陽の力を少しの工夫で大きな力に変える。

コンクリート社会→木造社会 パラダイムシフト
 木造建築例 日吉森林組合で取り組み
 宮島小学校 サービスエリア

林業従事者 平成20年から増加傾向

4時限目
森が作る川の水質     
        講師 徳地 直子

森を通過して形成される川の水の特徴
ミネラル(カリウム・カルシウム・マグネシウム等)の濃度の変化
 雨水より沢水の方が濃度が濃く、一年を通じて安定している。
 栄養塩(窒素・リン・珪素)は雨水が高いが、沢水の方が安定している。

粘土は石が溶けて液体になったものが結晶化したもの。0.002mm
森において粘土の働きは重要。

5時限目 
芦生の森の歴史 
          講師 坂野上 なお

芦生の森は本当に原生林か?
原生林の定義:長い期間伐採など人為が加えられていない森
白神山地、屋久島、知床など

江戸時代初期 木地師の住戸が櫃倉、灰野、野田畑、中山、七瀬などの村に数十戸散在してあった。
       
  〃 中期 知井村(田歌、佐々里、芦生等知井九か村)の人々の共有林。
         建材や薪炭材を伐り出していた。
         村人にとって芦生の森は経済林(資源林)であった。

明治・大正  木材の運搬ルート
       ・佐々里を超えて京へ
       ・由良川に流して陸揚げ、峠を越えて京へ
明治中期   野田畑に木地師の住戸が3戸確認されている。
         当時植えられたクロマツ、スモモが現在も残っている。
昭和36年  最後の山番が灰野を降りる。

原生的な天然林が部分的に残された森
参考文献 知井村史

 

6限目
森と私たちの未来  
          講師 伊勢武史

2015年 芦生の森は国定公園になる。
地球システム科学
 地圏、気圏、水圏、生物圏 お互いに影響を与え合う。

炭素循環
 生命のエネルギー
 光合成の生産物 酸素、ブドウ糖(炭水化物)

物質循環とエネルギーの流れ

カーボンニュートラル
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